『99人の壁』の謝罪テロップに違和感を覚えた
本日6/6(土)の7:00から放送された番組の冒頭でテロップで謝罪文が表示され、ナレーションが読まれた。
ちょうどテレビを付けながらブログの開設をしていたので、文章を書く練習にもちょうど良いと思ったので記事にしてみようと思う。
どんな番組か
- 1人 vs 99人の早押しクイズバトル。
- 得意分野のクイズで99人と戦い、勝ち残るというもの。
何が問題だったのか
- 不適切な番組出演が問題となっていた。
- 人数が不足した際に、解答権を持たないエキストラを参加させていたことが発覚し、問題となった。(どの回なのかは調べてみたがよく分からず)
- BPO(放送倫理・番組向上機構)で審議入りと発表された。2020年5月15日 | BPO | 放送倫理・番組向上機構 |
謝罪文の内容
- 「過去の放送回において、一部不適切な手法を用いて番組を制作」、「企画・出場者の選出方法を見直し、適切な方法で番組を制作していく」というもの。
違和感の理由を考えてみる
- 謝罪方法
- ナレータがテロップの文章を読み上げるという謝罪の仕方。確かに言葉を発することのプロフェッショナルが読んだ方がスムーズな言葉ではあるのだが、ナレーターが悪かったわけではないでしょうと思ってしまった。本来謝らなければいけない人とは違う人(ナレーター)が謝っている感じに不思議さを覚えたのだと思う。
- 署名の箇所に番組名を記載
- 番組として謝罪するということなのだろうが、ここでも責任の所在がよく分からないという違和感がある。放送する会社としてでもなく、制作した会社としてでもなく、番組名だけ書かれてもどこに問題があったのかがよく見えてこない。
- 発生原因に関する説明がない
- どのような理由で不適切な演出になったのか、という背景に説明がなかったように思う。「選出方法を見直す」という対策を打つにあたり、原因に関する説明は必要なのではないかと思った。
- 対策が具体的ではない
- 原因についての言及がないので対策についても指摘しようがないのだが、「選出方法を見直す」とはどのような見直しなのかの記載がない。そのためその見直しによって本当に解決するのか、納得感がないと感じる。
- 出演者である佐藤二朗が謝罪している
- 確かにMCを務めていて、番組の顔となっているという立場は分かる。しかし佐藤二朗がわるかったのかというと、そうではないと思う。この人が不適切な判断をしたということでもなかろうに。
残念だ。99人の壁と謳っているのに99人の解答者を揃え切れない回があったとの事。現在は改善されてると聞くが、お客様(視聴者の皆様)には心からお詫び申し上げる。スタッフと話し合い、褌を締め直した彼らと今後も作品を創ると決めた。真剣勝負。これこそが、この作品の誠意でなければならない。
— 佐藤二朗 (@actor_satojiro) April 4, 2020
じゃあどうすればよかったの?
- 番組制作側の担当は出てこないのだろうか
- 番組に関わる人としては企画・演出、監修、制作統括などの担当者がいるようだ。正確な情報かどうかは分からないが Wikipekdia に細かく記載されている。担当者名で検索すれば、リクルートサイトやニュースで詳細も確認できそう。そのような人たちがこのような謝罪の矢面に立って、ごめんなさいでした!という話にならないものなのか。と思った。
- そもそもTV業界のことがよく分からないので謝罪すべき人が誰なのかよく分からないというのもあるが、それにしても曖昧なものだなと感じた。
- 原因の説明
- 対策を打つにあたって、もちろん原因の究明なども現場ではされているものと思う。言えること言えないことはあるとは思うが、可能な範囲での情報開示は必要なのではないか。
- 具体的な対策の提示
- 既に書いたが、納得のできる形での対策の提示が必要。そうでなければ視聴者の立場としては形式上の謝罪に留まって見えてしまうという懸念がある。
あとがき
- 普段、テレビ番組のWebサイトなど見ることはないのだが、ブログの記事にするにあたって参考にするためにアクセスした。(どんな趣旨の番組であるか、謝罪文などがWebにも掲載されているのかを確認しておきたかった。)
- 今回発生した不適切という内容について、特定の企業や担当者に対してクレームを付けるという意図はない。
- このようなテレビ番組は影響が広いため、問題は特に大きく取り上げられやすいだろうし、問題が発生した際の現場の苦労も大変なものだと思う。
- もし自分の会社で同様のことが発生したらどうか?と想像すると、組織としての謝罪を誰がどう発表していくかを考えていくのはなかなか大変な作業だと思う。
- どうでもいいけれど、99人が集まらなかったのであれば、「今日は番組タイトルとは異なり60人の壁です!」とでも言っておけばここまで問題にならなかったということか。
メモ
- 公式Webの謝罪文面
- これは4月時点でWebページに記載されているようだ。今日ページを確認してみたところなくなっており、企業側のページにも見つけられなかった。
- BPOの役割
- 謝罪方法については以下のブログで説明されているので、心理学的な側面も押さえておきたい。なにせTV番組は作るのも見るのも人間なのだから。